「ゆうちょ通帳アプリを入れたら、今使っている紙の通帳が使えなくなるのでは」と不安に思っていませんか。結論からお伝えすると、アプリをダウンロードして使うだけでは紙の通帳はそのまま使い続けられます。この記事では、何をすると本当に紙通帳が使えなくなるのか、うっかり切り替えてしまった場合の対処法まで、公式情報をもとに整理して解説します。
ゆうちょ通帳アプリは、スマホで残高や取引明細を確認したり送金したりできる「見る・使うための」アプリです。アプリを入れて通常どおり利用している限り、紙の通帳はこれまでどおりATMや窓口で使えます。紙の通帳が実際に使えなくなるのは、自分で「無通帳型総合口座(ゆうちょダイレクト+)」への切り替え手続きをした場合だけです。次の章で、その切り替えの中身を詳しく見ていきましょう。
なぜ「ゆうちょ通帳アプリを使うと通帳が使えなくなる」と心配されるのですか?
この心配の背景には、ゆうちょ銀行が提供しているサービスが複数あり、名前が似ていて混同しやすいという事情があります。ゆうちょ銀行には大きく分けて次の3つのサービスが存在します。
- ゆうちょ通帳アプリ:スマホで残高・明細確認や送金ができるアプリ。紙通帳とは別の「見るための手段」が増えるだけ
- ゆうちょダイレクト:パソコン・スマホのブラウザで使えるネットバンキング。これも紙通帳とは併用可能
- ゆうちょダイレクト+(プラス):紙の通帳を発行しない「無通帳型総合口座」。ここに切り替えた場合のみ、紙通帳が使えなくなる
実際にYahoo!知恵袋などの質問でも、「ゆうちょ通帳アプリを使ったら紙の通帳が使えなくなるか」という質問に対し、通帳アプリとゆうちょダイレクトの両方を使っても紙通帳は利用できるという回答が寄せられています。制限がかかるのは「ダイレクト+(プラス)」に切り替えたときだけ、という点を押さえておけば混乱しません。
編集部のひとこと:「アプリを入れる」という行為そのものと、「口座の種類を無通帳型に変える」という手続きは、まったく別のものです。この2つを切り分けて考えると、不安がぐっと整理されます。
紙の通帳が本当に使えなくなるのはどんなときですか?
紙の通帳が使えなくなるのは、「無通帳型総合口座(ゆうちょダイレクト+)」への切り替え手続きを行った場合のみです。切り替えると、現金の預け入れ・払い戻しはキャッシュカードで行い、明細確認はゆうちょダイレクト上で行う仕組みに変わります。
切り替えの手順(4ステップ)
ゆうちょダイレクトまたはゆうちょ通帳アプリにログインし、メニューから切り替え機能を選択します
切り替え対象の口座を選択します
「切り替えると紙の通帳は使えなくなります」という注意事項を確認し、チェックボックスにチェックを入れます
「実行する」を押すと、完了画面が表示され切り替えが完了します
ここが重要です。切り替え操作の途中には「ご使用中の通帳はご利用いただけなくなります」という注意事項への確認チェックが必ず挟まれます。ワンタップだけで意図せず切り替わってしまう仕組みにはなっていませんが、案内をよく読まずにチェックを入れて進めてしまうと、後から「知らないうちに紙通帳が使えなくなった」と感じることになります。切り替え系のボタンを操作するときは、画面の案内を最後まで確認してから進めましょう。
なお、すべての口座がこの切り替えに対応しているわけではありません。振替口座、通常貯蓄貯金口座、キャッシュカードを利用していない口座、非課税貯金を利用している口座などは対象外です。
うっかり無通帳型に切り替えてしまったら?紙の通帳に戻す方法
もしすでに無通帳型総合口座(ゆうちょダイレクト+)に切り替えてしまい、やはり紙の通帳が必要になった場合も、手続きをすれば元に戻せます。
戻す手続きの方法
- ATMで手続きする場合:通帳繰越機能付きのATMで、キャッシュカードを使って通帳発行の手続きができます
- 窓口で手続きする場合:ゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口で手続きできます
窓口での手続きには、キャッシュカード・本人確認書類・届出印(登録している場合)が必要です。手続きの際に暗証番号の確認を求められることもあるので、忘れてしまった場合は事前に確認しておきましょう。
関連記事キャッシュカード暗証番号を忘れた時の銀行別対処法 →また、窓口での手続きにはキャッシュカードそのものが必要です。手元のカードが使えない・反応しないといったトラブルがある場合は、あわせてこちらもご確認ください。
関連記事ゆうちょのカードが使えない原因|デビットも解説 →| タイミング | 手数料 |
|---|---|
| 無通帳型への切り替えから2か月以内、かつ初めての通帳発行 | 無料 |
| 2か月を超えた場合や2回目以降の発行 | 所定の手数料がかかります(金額は窓口・ATMでご確認ください) |
| 参考:紙通帳の紛失・盗難による再発行(無通帳型への切り替えとは別のケース) | 1,100円(税込)/1冊 |
「2か月以内かつ初めての発行なら無料」という条件はゆうちょ銀行公式のFAQで案内されている内容です。この期間を過ぎた場合の具体的な金額は公式サイトに明記されていないため、手続き前に窓口やATMで確認しておくと安心です。
ゆうちょ通帳アプリ・ゆうちょダイレクト・ゆうちょダイレクト+の違いを比較
名前が似ている3つのサービスを一覧で整理しました。紙通帳の扱いに注目してください。
| サービス | 紙の通帳 | 主な用途 | 入出金明細の照会期間 |
|---|---|---|---|
| ゆうちょ通帳アプリ | 使える(併用) | スマホで残高確認・送金・ATM利用 | アプリ上で確認可能 |
| ゆうちょダイレクト | 使える(併用) | PC・スマホのブラウザで取引 | アプリ上で確認可能 |
| ゆうちょダイレクト+(プラス) | 使えない(無通帳型) | キャッシュカード入出金+Web明細 | 最大20年間(通常口座は最大2か月) |
「ダイレクト+(プラス)」は、記帳のために窓口やATMへ行く手間がなくなり、明細も長期間さかのぼって確認できる点がメリットです。一方で紙の通帳という「形に残る記録」がなくなる点は、次の章で詳しく比較します。
紙の通帳を残す?無通帳型にする?判断のポイント
紙の通帳を残すか、無通帳型に切り替えるかは、普段の使い方によって向き不向きがあります。
- 記帳した通帳を見ながら家計管理をしている
- 相続や各種手続きで通帳の提示を求められる可能性がある
- 家族と通帳を回覧して収支を共有している
- スマホの操作にまだ慣れていない
- 記帳のために窓口やATMに行くのが面倒
- 過去の取引を長期間さかのぼって確認したい
- 紙の通帳を保管・管理する手間を減らしたい
- 普段からゆうちょダイレクトやアプリを使いこなしている
ちなみに、ゆうちょ銀行は紙通帳の新規発行・繰り越しを無料で提供している数少ない銀行です。みずほ銀行は2021年1月18日以降の新規口座で発行・繰り越しごとに1,100円(税込)、三井住友銀行は2021年4月1日以降の新規口座で毎年550円(税込)、三菱UFJ銀行は2022年4月以降の新規口座で毎年550円(税込)と、メガバンクでは通帳の有料化が進んでいます。この点では、ゆうちょ銀行はまだ紙の通帳を無料で残しやすい銀行だといえます。
迷ったら「まず紙通帳を残す」を選んでおくのがおすすめです。無通帳型への切り替えはいつでもできますが、一度切り替えると元に戻す際に手続きと条件次第で手数料が発生します。判断に迷う場合は、アプリだけ使いながら紙通帳も残す「併用」から始めるのが安全です。
まとめ:ゆうちょ通帳アプリは紙の通帳を残したまま使えます
- ゆうちょ通帳アプリを使うだけでは、紙の通帳は使えなくなりません
- 紙通帳が使えなくなるのは「無通帳型総合口座(ゆうちょダイレクト+)」に自分で切り替えた場合のみです
- 切り替え操作には確認チェックが挟まれるため、案内をよく読めば誤操作は防げます
- 誤って切り替えてしまっても、ATMや窓口で紙通帳に戻せます。2か月以内・初回発行なら無料です
- 判断に迷う場合は、アプリと紙通帳を併用するところから始めましょう
よくある質問
いいえ、使えなくなりません。アプリをダウンロードして通常どおり利用している限り、紙の通帳はこれまでどおりATMや窓口で使えます。紙通帳が使えなくなるのは、自分で「無通帳型総合口座(ゆうちょダイレクト+)」への切り替え手続きをした場合だけです。
いいえ、扱いは同じです。ゆうちょダイレクト(ネットバンキング)もゆうちょ通帳アプリも、通常利用の範囲では紙通帳と併用できます。紙通帳が使えなくなるのは、どちらの入口から手続きしたかに関わらず「ダイレクト+(プラス)」に切り替えたときだけです。
切り替えから2か月以内で、かつ初めての通帳発行であれば無料で戻せます。2か月を超えている場合や2回目以降の発行では所定の手数料がかかるため、窓口やATMで事前に確認しておくと安心です。
何もする必要はありません。ゆうちょ通帳アプリを使わなくても、これまでどおり紙通帳とキャッシュカードだけで取引を続けられます。家族がアプリを勧めてきた場合も、無通帳型への切り替えボタンさえ操作しなければ、紙通帳はそのまま使い続けられます。
