「多機能券売機」という表示を駅で見かけたけれど、自分がよく使う駅にあるのか、何ができるのか気になっていませんか。多機能券売機は、みどりの窓口の削減が進むなかで、定期券の購入やICカードのチャージ、きっぷの払いもどしなどをセルフサービスで行うために各鉄道会社が設置を進めている機械です。ただし呼び方や使える機能、クレジットカードへの対応は、JR東日本・JR西日本・JR東海・JR九州・東京メトロなど会社ごとに異なります。この記事では、会社別の設置駅の確認方法と、クレジットカードが使える機種・使えない機種の違いをまとめて解説します。

結論
多機能券売機は、自分の駅にある?
JR東日本 黒色の「多機能券売機」は定期券購入向け。クレジットカードは定期券購入時のみ利用できます
JR西日本・JR四国 「みどりの券売機プラス」がみどりの窓口の代わりとして拡大中です
JR東海 「サポートつき指定席券売機」で新幹線・在来線特急券や割引きっぷに対応します
JR九州 「指定席券売機」がみどりの窓口に相当するサービスを提供しています
東京メトロ ピンク色の「多機能券売機」がほぼ全駅に設置されています(一部除外駅あり)

多機能券売機とは?できることと呼び方の違いを整理

多機能券売機とは、これまでみどりの窓口などの有人窓口で対応していたサービスの一部を、セルフサービスまたは遠隔オペレーター対応で行える券売機のことです。定期券の新規購入・継続、ICカードの発行やチャージ、きっぷの払いもどしなどに対応しており、みどりの窓口が近くにない、または混雑している場合の代替手段として使われています。

ややこしいのは、会社によって呼び方も対応する機能もバラバラという点です。同じ「券売機」でも会社が違えばできることが変わるため、まずは会社ごとの呼称を押さえておきましょう。

会社呼び方主な機能
JR東日本多機能券売機(黒色)定期券の新規・継続購入、企画乗車券の購入
JR西日本・JR四国みどりの券売機プラスきっぷ購入・払いもどし、こどもICOCA購入、定期券受け取り、オペレーター対応の割引きっぷ購入
JR東海サポートつき指定席券売機新幹線・在来線特急券の自操作購入、オペレーター対応の学生割引・ジパング割引・障害者割引・通学定期券の購入
JR九州指定席券売機指定席・自由席券購入、お得なきっぷ購入、領収書発行、ネット予約きっぷ受け取り
東京メトロ多機能券売機(ピンク色)乗車券・新規/継続定期券の購入、PASMOチャージ、メトロポイントクラブサービス

なお、JR東日本には多機能券売機のほかにも、現金・ICカード専用の「自動券売機(緑色)」、クレジットカードでのきっぷ購入に幅広く対応する「指定席券売機(紫色)」、ICカードのチャージ専用機(ピンク色)があり、機械の種類によってクレジットカードの使える範囲が異なります。この違いは次の見出しで詳しく解説します。

編集部の気づき:JR西日本・JR四国の「みどりの券売機プラス」やJR東海の「サポートつき指定席券売機」は、画面越しにオペレーターと会話しながら操作できるのが特徴です。学生割引やジパング割引など、本人確認が必要なきっぷもオペレーター対応時間内なら購入できます。

【会社別】多機能券売機の設置駅の確認方法

多機能券売機の設置駅は、新設・変更が随時行われているため、この記事で駅名を網羅的に列挙してもすぐに情報が古くなってしまいます。そこでここでは、会社ごとに「今の設置状況」を確実に確認できる公式の方法を紹介します。気になる駅がある方は、以下の公式ページや駅係員への確認を活用してください。

JR東日本

JR東日本の公式サイト「駅を検索」では、路線ごとに指定席券売機など設備のある駅を検索できます。黒色の多機能券売機については路線別の一覧ページは公開されていないため、最寄り駅で直接確認するか、駅係員に問い合わせるのが確実です。

JR西日本・JR四国

「みどりの券売機プラス」は、みどりの窓口の削減にあわせて主要駅から導入が進んでいます。JR四国では2024年2月に高松駅・徳島駅・高知駅への導入が発表されるなど、地方の拠点駅にも広がっています。設置駅は今も増えているため、最新の設置状況は各社の公式サイトや駅の掲示で確認しましょう。

JR東海

「サポートつき指定席券売機」は、新幹線停車駅を中心に設置が進んでいます。設置駅の一覧はJR東海公式サイトのサポートつき指定席券売機ページで確認できます。

JR九州

JR九州の「指定席券売機」は、博多駅や鹿児島中央駅をはじめとする主要駅・新幹線停車駅に設置されています。設置駅の最新一覧はJR九州公式サイトの指定席券売機ページで確認できます。

東京メトロ

東京メトロの多機能券売機(ピンク色)はほぼ全駅のきっぷうりばに設置されていますが、次の駅は例外です。

多機能券売機が設置されていない駅:日比谷線 北千住駅・中目黒駅、中野駅、代々木上原駅、和光市駅、半蔵門線・副都心線 渋谷駅、目黒駅

また、西船橋駅では新規定期券の購入ができません。詳しくは東京メトロ公式サイトでご確認ください。

JRの券売機でクレジットカードは使える?会社・機種別まとめ

「JR 券売機 クレジットカード 使えない」と検索する方も多いように、券売機の種類によってクレジットカードが使えるかどうかは大きく異なります。会社・機種別の対応状況を整理しました。

会社機種クレジットカード
JR東日本自動券売機(緑色)非対応
JR東日本多機能券売機(黒色)定期券購入時のみ対応
JR東日本指定席券売機(紫色)対応
JR西日本・JR四国みどりの券売機プラス/みどりの窓口対応
JR東海サポートつき指定席券売機対応(暗証番号入力が必要)
JR九州指定席券売機対応
東京メトロ多機能券売機(ピンク色)定期券購入時のみ対応

JR東日本公式FAQによると、みどりの窓口と指定席券売機(紫色)ではビューカード、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、JRカードなど幅広いブランドが利用できますが、緑色の自動券売機ではクレジットカードは一切使えません。PayPayなどのスマホ決済やバーチャルカード・カードレス型カードも、券売機では利用できないとされています。

クレジットカードが使えない・失敗する主な原因

券売機でクレジットカード決済がうまくいかないときは、以下のような原因が考えられます。

  • そもそも対応していない機種を使っている(JR東日本の緑色の自動券売機など)
  • カードの有効期限切れや利用限度額の超過
  • 磁気不良やICチップの接触不良
  • スマホ決済・バーチャルカード・カードレス型など、券売機が想定していない決済手段を使おうとしている

JR西日本も公式に「みどりの券売機」「みどりの窓口」でクレジットカードが使えないときの原因と解決策を案内するFAQページを用意しています。うまく決済できないときはあわせて確認してみてください。

使えないときの対処法

券売機でクレジットカードが使えない、または対応機種が近くにないときは、次の方法も検討してみましょう。

  • えきねっとなどのオンライン予約サービスで事前にクレジットカード決済をすませておく
  • モバイルSuicaにクレジットカードでチャージし、ICカードとして利用する
  • 紫色の指定席券売機など、クレジットカード対応機種がある駅を選ぶ
  • みどりの窓口・みどりの券売機プラスなど、有人対応または半有人対応の窓口を利用する

みどりの窓口が減って多機能券売機が増えている理由

多機能券売機の設置が進んでいる背景には、みどりの窓口の削減があります。JR東日本のみどりの窓口は、2021年5月時点で約440駅にありましたが、2024年5月時点では209駅まで減少しました。当初は2025年末までに140駅程度まで削減する計画でしたが、2024年5月8日の会見で削減方針をいったん凍結すると発表しています。これは2024年春に一部の駅で窓口の混雑が問題視されたことがきっかけとされています。

みどりの窓口の削減自体はいったん立ち止まった形になりましたが、駅係員の人手不足や省力化のニーズ自体は変わっていません。そのため、みどりの窓口の代わりに窓口業務の一部を担う多機能券売機やオペレーター対応型の券売機(みどりの券売機プラス、サポートつき指定席券売機など)の設置は、各社で引き続き進められています。

多機能券売機を使うときの注意点

暗証番号を忘れずに:クレジットカードで支払う場合、多くの機種で暗証番号(PIN)の入力が求められます。暗証番号がわからないと購入できないため、事前に確認しておきましょう。

スマホ決済は基本的に非対応:PayPayなどのスマホ決済アプリは、券売機では利用できないケースがほとんどです。ICカードへのチャージにはモバイルSuicaなどのアプリ内チャージを活用しましょう。

定期券の新規購入は駅によって対象外の場合も:東京メトロの西船橋駅のように、多機能券売機があっても新規定期券の購入だけは対象外という駅もあります。事前に確認しておくと安心です。

よくある質問

多機能券売機と指定席券売機の違いは何ですか?

JR東日本の場合、多機能券売機(黒色)は主に定期券の購入・継続に特化しており、クレジットカードは定期券購入時のみ利用できます。一方、指定席券売機(紫色)は新幹線・特急券や乗車券の購入に幅広く対応し、クレジットカードも広く利用できます。目的によって使い分ける必要があります。

多機能券売機でSuicaやPASMO、ICOCAのチャージはできますか?

会社によって異なります。東京メトロの多機能券売機ではPASMOのチャージに対応しています。JR東日本ではICカードのチャージは主にチャージ専用機(ピンク色)や自動券売機で行う形になっており、機種ごとの対応範囲を確認することをおすすめします。

券売機でクレジットカードが使えないのはなぜですか?

主な原因は、対応していない機種(JR東日本の自動券売機など)を使っている、カードの有効期限切れや利用限度額の超過、磁気やICチップの接触不良、スマホ決済やバーチャルカードなど券売機が想定していない決済手段を使おうとしている、といったケースです。対応機種でも改善しない場合は、みどりの窓口や公式FAQで確認しましょう。

みどりの窓口がない駅ではどうすればいいですか?

近くの駅に多機能券売機やみどりの券売機プラス、サポートつき指定席券売機などがないか確認しましょう。それでも解決しない場合は、えきねっとなどのオンライン予約サービスを利用する、隣の主要駅まで移動して有人窓口を利用する、といった方法があります。

東京メトロの多機能券売機はどこにありますか?

東京メトロの多機能券売機(ピンク色)はほぼ全駅のきっぷうりばに設置されています。ただし日比谷線の北千住駅・中目黒駅、中野駅、代々木上原駅、和光市駅、半蔵門線・副都心線の渋谷駅、目黒駅には設置されていません。最新情報は東京メトロ公式サイトでご確認ください。

まとめ

  • 多機能券売機は、みどりの窓口の一部機能をセルフサービス化した券売機で、会社ごとに呼び方も機能も異なります
  • 設置駅は増減があるため、各社の公式サイトや駅係員での確認がもっとも確実です
  • クレジットカードが使えるかどうかは機種によって異なり、JR東日本の多機能券売機や東京メトロの多機能券売機は定期券購入時のみ対応です
  • クレジットカードが使えないときは、えきねっとやモバイルSuicaなどオンラインでの決済も選択肢になります

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