「ゆうちょ銀行の年収は高いの?低いの?」と気になっている方に向けて、有価証券報告書に基づく最新の平均年収データを、年代別・役職別に整理して解説します。新卒で気になる初任給やボーナスの目安、りそな銀行など他行との比較まで、この記事だけで判断材料が揃うようにまとめました。
有価証券報告書ベースの直近データでは平均年収729万円、平均年齢45.8歳、平均勤続年数21年です。日本の給与所得者平均を上回る水準ではあるものの、メガバンクなど大手金融他社と比べると相対的に低めという評価もあります。詳しい年代別・役職別の内訳は本文で解説します。
ゆうちょ銀行の平均年収は729万円|有価証券報告書ベースの最新データ
まず気になる平均年収の実額から見ていきましょう。ゆうちょ銀行が開示している有価証券報告書のデータを年度別に並べると、ここ数年で着実に上昇してきていることが分かります。
| 年度 | 平均年収 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2015年6月期 | 639万円 | — |
| 2019年3月期 | 669万円 | +15万円 |
| 2022年3月期 | 677万円 | +2.4万円 |
| 2023年3月期 | 684万円 | +7.5万円 |
| 2024年3月期 | 711万円 | +27万円 |
| 2025年3月期 | 716万円 | +4.4万円 |
| 2026年3月期(最新) | 729万円 | +13万円 |
出典:IRBANK ゆうちょ銀行の平均年収(有価証券報告書の開示データを集計)。確認日:2026年7月15日
2015年から2026年までの推移を見ると、直近2年は特に上昇幅が大きく、2024年3月期は前年から27万円もアップしています。平均年齢は45.8歳、平均勤続年数は21年と、長く勤める社員が多いことも分かります。この年功序列的な構造が、後述する「年代別の年収推移」にも表れています。
ゆうちょ銀行の年収について調べると、記事によって「716万円」「729万円」「703万円」など数字にばらつきがあることに気づいた方もいるかもしれません。これは、有価証券報告書のどの年度のデータを引用しているか、あるいは口コミサイトの自己申告ベースの集計かによって差が出ているためです。この記事では、最も新しい開示データである2026年3月期の729万円を基準として解説していきます。
年代別・年齢別の年収はどう推移する?(20代〜50代)
次に、年齢が上がるとともに年収がどう変化していくのかを見てみましょう。求人・転職メディアの集計データによると、おおよそ以下のような推移になっています。
| 年代 | 年収の目安 |
|---|---|
| 20代(新卒〜) | 370万円前後 |
| 30歳前後 | 450万〜500万円程度 |
| 35歳前後 | 600万円台前半 |
| 40歳前後 | 610万〜680万円程度 |
| 45歳前後 | 700万円台前半 |
| 50〜55歳(ピーク) | 720万円台 |
出典:求人・転職メディア各社の集計データ(有価証券報告書の年齢別データを基にした推計)を基にプライシー編集部で整理。確認日:2026年7月15日
集計元によって30歳・40歳時点の推計方法が異なるため、数字には多少の幅があります。ただどのデータを見ても共通しているのは、50代でピークを迎えるまで右肩上がりが続くという点です。年功序列型の給与体系であることが、この滑らかな右肩上がりのカーブからも読み取れますね。
上表の年代別の年収を単純平均すると、新卒から60歳の定年まで勤めた場合の生涯年収は2億円台半ば〜後半程度になる計算です。あくまで目安の試算であり、昇進のスピードや配属エリア、女性の場合はライフイベントによる働き方の変化などで実際の額は変動します。
役職別(グレード別)の年収|一般職〜部長・支店長まで
年収は年齢だけでなく、役職(グレード)によっても大きく変わります。求人・転職メディアの集計によると、役職別の年収レンジはおおよそ次のとおりです。
| 役職・グレード | 年収の目安 |
|---|---|
| 一般職・役職なし | 350万〜500万円 |
| 主任 | 500万〜600万円 |
| 上級主任 | 600万〜700万円 |
| マネージャー | 700万〜900万円 |
| グループリーダー | 900万〜1,100万円 |
| 部長・支店長 | 1,000万〜1,200万円 |
出典:求人・転職メディア各社の集計データを基にプライシー編集部で整理(有価証券報告書のような一次開示ではなく、あくまで目安)。確認日:2026年7月15日
「ゆうちょ銀行で年収1,000万円は可能?」という疑問もよく検索されていますが、部長・支店長クラスまで昇進すれば1,000万円台に届くという口コミも見られます。ただし年功序列の色合いが強い会社なので、短期間での大幅な昇給よりも、長く勤めた先にまとまった年収アップがあるというイメージの方が実態に近いでしょう。
総合職とエリア基幹職で年収はどう違う?
ゆうちょ銀行の新卒採用は、現在「総合職」と「エリア基幹職」の2コースに分かれています。かつてあった一般職は、公式サイトによると現在は採用予定がないとされています。
| コース | 特徴 |
|---|---|
| 総合職 | 転居を伴う全国転勤あり。将来的な管理職候補として採用され、年収の上限が高め |
| エリア基幹職 | 全国13の応募エリアから勤務地を選択。転勤範囲が限定される分、総合職より年収レンジはやや低め |
出典:日本郵政グループ採用サイト。確認日:2026年7月15日
転勤の範囲が広い総合職の方が、将来的なキャリアの上限も年収も高くなりやすい設計になっています。とはいえ、エリア基幹職でも管理職まで昇進すれば年収は大きく伸びていくので、「エリア基幹職だから年収が伸びない」というわけではありません。
新卒の初任給・ボーナスはいくら?
就活生の方が一番気になるのは、やはり初任給の実額ではないでしょうか。ゆうちょ銀行の公式採用サイトでは「月給制で、配属地域等によって異なる」とだけ説明されており、具体的な金額は公式には非公開となっています。
求人・転職メディアの集計を見ると、目安としては次のような水準です。
| コース | 初任給(月給)の目安 | 初年度年収の目安 |
|---|---|---|
| 総合職 | 23万円前後 | 350万円程度 |
| エリア基幹職 | 21万円前後 | 320万円程度 |
出典:求人・転職メディア各社の集計データを基にプライシー編集部で整理(公式非公開のため目安値)。確認日:2026年7月15日
ボーナス(賞与)は年2回、夏と冬に支給され、年間で合計4〜5ヶ月分程度が目安とされています。実際に働いている社員の口コミでも「賞与は4.5ヶ月」という声があり、この水準はおおむね裏付けられていると言えそうです。平均年収716万円のケースでは、手取り額はおよそ550万円前後になる計算です。
メガバンクと比べて年収は高い?低い?
「ゆうちょ銀行の年収は高いのか低いのか」を判断するには、同業他社との比較が一番分かりやすいはずです。大手金融7社の平均年収を並べてみると、ゆうちょ銀行の立ち位置がはっきり見えてきます。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 東京海上HD | 1,535.7万円 |
| 2位 | MS&AD | 1,143.6万円 |
| 3位 | 三井住友FG | 1,134.2万円 |
| 4位 | みずほFG | 1,117.4万円 |
| 5位 | 三菱UFJFG | 1,093.3万円 |
| 6位 | 第一生命HD | 1,044.2万円 |
| 7位 | ゆうちょ銀行 | 716.0万円 |
各社の有価証券報告書ベースの開示データ(2025年時点)をプライシー編集部で比較・集計。確認日:2026年7月15日
大手金融7社の中で、ゆうちょ銀行は唯一700万円台にとどまっているのが実情です。業界平均の1,112万円と比べると、その差は約400万円にもなります。
なぜゆうちょ銀行は700万円台にとどまるのか
この背景には、ゆうちょ銀行が郵政民営化前の国家公務員的な給与体系を色濃く引き継いでいることが指摘されています。一方で、残業時間は業界の中でもかなり少ない水準にあるとされ、「年収は控えめだが、その分ワークライフバランスは取りやすい」というトレードオフの関係にあると捉えている社員の声も見られます。年収の高さだけでなく、働き方全体で比較検討することが大切ですね。
りそな銀行の新卒初任給・年収と比較すると?
就活で銀行を比較検討している方の中には、ゆうちょ銀行とあわせてりそな銀行を候補にしている方も多いのではないでしょうか。ここでは新卒の初任給を中心に、両行を比較してみます。
| 項目 | ゆうちょ銀行 | りそな銀行 |
|---|---|---|
| 平均年収(直近開示) | 729万円(2026年3月期) | 727万円(2025年3月期) |
| 平均年齢 | 45.8歳 | 41.3歳 |
| 平均勤続年数 | 21年 | 16.9年 |
| 大卒初任給 | 非公開(目安23万円前後) | 28万円(2026年4月入社〜) |
出典:IRBANK ゆうちょ銀行、IRBANK りそな銀行、日本経済新聞(りそな銀行の初任給引き上げ報道)。確認日:2026年7月15日
平均年収そのものは両行ともに720万円台とほぼ横並びですが、初任給の見せ方には大きな違いがあります。りそな銀行と埼玉りそな銀行は2026年4月入社から大卒初任給を28万円に引き上げ、専門性の高いコースでは30万円超を提示するケースもあると報じられています。一方のゆうちょ銀行は、初任給の具体額を公式に公表しない方針を続けています。
就活生目線で見ると、りそな銀行は初任給の水準を前面に出して人材獲得を進めている印象がある一方、ゆうちょ銀行は初任給よりも「勤続年数に応じて着実に積み上がっていく」年功序列型の給与カーブが特徴と言えそうです。どちらが自分に合っているかは、入社直後の待遇を重視するか、長期的な安定を重視するかで変わってくるでしょう。
ゆうちょ銀行の年収は「低い」と言われる理由|口コミから読み解く
ここまで見てきた通り、ゆうちょ銀行の平均年収は729万円と、日本全体で見れば決して低い水準ではありません。それでも「年収が低い」という声がネット上で目立つのはなぜでしょうか。口コミサイトに寄せられた社員の声を見てみると、いくつかの共通した傾向が見えてきます。
「給料は他の銀行と比べたら低いです。ただその分残業が少ないと思われます」(法人営業・課長クラスの口コミより)
「大手企業の平均並み。みんな横並びで上がっていくので不公平感はない」(社内SE・社員クラスの口コミより)
口コミを総合すると、比較対象がメガバンクなど年収水準の高い大手金融機関である場合に「低い」と感じられやすい、という構図が見えてきます。実際、前述の大手金融7社比較でもゆうちょ銀行は最下位でしたので、この感覚は数字の裏付けもあると言えるでしょう。
また、給与体系が年功序列で横並びに上がっていく設計になっているため、実力に応じた早期の大幅昇給が起きにくいという点も、若手社員から見て「上がらない」という印象につながっているようです。管理職に昇進すればまとまった年収アップが見込めるため、長く勤めるほど恩恵を受けやすい給与体系だと理解しておくとよいでしょう。
まとめ
ゆうちょ銀行の年収まとめ
- ✓平均年収は729万円(2026年3月期)。日本全体で見れば高水準だが、大手金融7社の中では最も低い700万円台
- ✓年収は年功序列型で50代にかけて右肩上がり。部長・支店長クラスまで昇進すれば1,000万円台も視野に入る
- ✓初任給は公式非公開。求人メディアの目安では総合職23万円前後、エリア基幹職21万円前後
- ✓りそな銀行は2026年4月入社から大卒初任給28万円と、初任給の面ではゆうちょ銀行を上回る水準を打ち出している
よくある質問
有価証券報告書ベースの平均年収は729万円(2026年3月期)で、日本の給与所得者平均を上回る水準です。ただし、メガバンクなど大手金融7社の中では最も低い700万円台にとどまっており、業界内で見ると相対的に低めという評価もあります。
部長・支店長クラスや専門職まで昇進すれば、年収1,000万円台に届くという口コミも見られます。ただし年功序列の色合いが強く、到達には長期間の勤続が前提になりやすい傾向です。
公式には「配属地域等によって異なる」とされ具体額は非公開です。求人・転職メディアの集計では、総合職で月給23万円前後、エリア基幹職で21万円前後が目安とされています。
初任給ベースで比較すると、りそな銀行は2026年4月入社から大卒28万円(専門コースは30万円超)に引き上げており、ゆうちょ銀行の目安(総合職23万円前後)より高い水準です。一方、平均年収は両行ともに720万円台でほぼ差がありません。
年2回(夏・冬)の支給で、目安は合計4〜5ヶ月分程度です。社員の口コミでも「賞与は4.5ヶ月」という声があり、この水準はおおむね裏付けられています。
