自動車税をクレジットカードで払うと、ポイントが貯まるという話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。ただし実際には「システム利用料(手数料)」がかかるうえ、税金の支払いは通常のショッピング利用よりポイント還元率が下がるカードが多いという見落とされがちな事情があります。この記事では、税額・還元率別の損益早見表と、カードごとの税金支払い時の還元率を比較しながら、自動車税のクレジットカード払いで本当に得する条件を2026年7月時点の情報で解説します。
手数料を差し引いても得になるかどうかは、お使いのカードの「税金支払い時の還元率」次第です。目安は還元率0.8%前後が損益の分かれ目になります。
自動車税をクレジットカードで払うとポイントは貯まる?
自動車税はクレジットカードで支払うことができ、通常のショッピング利用と同じようにポイントが付与されます。ただし、見落とされがちなポイントが2つあります。
1つ目は、クレジットカード払いには「システム利用料」という手数料がかかること。2つ目は、税金の支払いは通常のショッピング利用よりポイント還元率が下がる、もしくは対象外になるカードが多いということです。楽天カードやdカード、PayPayカードなど大手カードの多くが該当します(詳しくは後述の比較表で解説します)。
つまり「ポイントは貯まるが、思ったほど貯まらないうえに手数料もかかる」というのが実態です。だからこそ、自分が使っているカードの税金支払い時の還元率を把握し、手数料と見比べて損益を判断することが大切です。
自動車税のクレジットカード払いの手数料はいくら?
自動車税をクレジットカードで納付する場合、多くの自治体では「地方税お支払サイト」を経由します。このとき納付額に応じて1万円ごとに40円前後のシステム利用料がかかる仕組みです。
| 納付額 | システム利用料(税込) |
|---|---|
| 1円〜10,000円 | 40円 |
| 10,001円〜20,000円 | 123円 |
| 20,001円〜30,000円 | 205円 |
| 30,001円〜40,000円 | 288円 |
| 40,001円〜50,000円 | 370円 |
| 50,001円以上 | 1万円増えるごとに82〜83円加算 |
出典:地方税共同機構 クレジットカード納付サイト(2026年7月確認)
自治体によって手数料テーブルが若干異なる場合があります。正確な金額は、お手元の納付書に記載されているサイトで確認してください。分割払い・リボ払いを選択した場合は、このシステム利用料とは別にカード会社所定の分割手数料もかかります。
【早見表】税額×還元率で見る、自動車税クレジットカード払いの損益シミュレーション
「結局、自分の場合は得なのか損なのか」を判断できるように、自動車税の主要な税額帯と、実際に多くのカードで採用されている還元率(0.2%・0.5%・1.0%・2.0%)を掛け合わせた早見表を作成しました。計算式はシンプルで、獲得ポイント(円換算)=税額×還元率、そこから手数料を差し引いた金額がプラスなら得、マイナスなら損になります。
| 税額(総排気量の目安) | 手数料 | 0.2% | 0.5% | 1.0% | 2.0% |
|---|---|---|---|---|---|
| 25,000円(1000cc以下) | 205円 | 50pt/-155円 | 125pt/-80円 | 250pt/+45円 | 500pt/+295円 |
| 30,500円(1000〜1500cc) | 288円 | 61pt/-227円 | 152pt/-136円 | 305pt/+17円 | 610pt/+322円 |
| 36,000円(1500〜2000cc) | 288円 | 72pt/-216円 | 180pt/-108円 | 360pt/+72円 | 720pt/+432円 |
| 43,500円(2000〜2500cc) | 370円 | 87pt/-283円 | 218pt/-152円 | 435pt/+65円 | 870pt/+500円 |
| 50,000円(2500〜3000cc) | 370円 | 100pt/-270円 | 250pt/-120円 | 500pt/+130円 | 1,000pt/+630円 |
| 87,000円(4500〜6000cc) | 698円 | 174pt/-524円 | 435pt/-263円 | 870pt/+172円 | 1,740pt/+1,042円 |
税額は自家用乗用車・2019年10月以降登録車の通常税額(自動車税info調べ、2026年7月確認)をもとに、eLTAXの手数料表を用いてプライシー編集部が試算。獲得pt=獲得ポイントの円換算、右の数値は手数料差引後の実質損益です。
この早見表からわかるように、損益分岐点となる還元率はどの税額帯でもおおむね0.74%〜0.94%の範囲に収まります。「還元率0.8%前後」を基準に、それより高いカードなら得、低いカードなら損というのが実態に近いイメージです。0.2%程度の還元率では、税額がいくら大きくても手数料負けが解消されない点は覚えておきましょう。
ご自身の車の正確な自動車税額がわからない場合や、軽自動車税との違いを知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。
自動車税のポイント還元、お得なクレジットカードはどれ?
ここが一番の注意ポイントです。税金の支払いは、通常のショッピング利用よりポイント還元率が下がったり対象外になったりするカードが少なくありません。「還元率1%のカードだから」と思っていても、実際に自動車税で使うと0.2〜0.5%まで下がるケースがあるため、通常還元率だけで判断するのは危険です。
| カード | 通常のショッピング還元率 | 税金支払い時の還元率 | 年会費 |
|---|---|---|---|
| 楽天カード | 1.0% | 0.2% | 永年無料 |
| dカード | 1.0% | 0.5% | 永年無料 |
| PayPayカード | 最大1.5% | 0.5% | 永年無料 |
| 三井住友カード(一般) | 0.5% | 0.5% | 永年無料 |
| 三井住友カード プラチナプリファード | 1% | 1.0% | 33,000円(税込) |
| Orico Card THE POINT | 常時1.0%以上 | 1.0% | 永年無料 |
2026年7月確認。各カード公式ページの記載をもとにプライシー編集部が整理。セゾンカード・UCカードの永久不滅ポイントは税金支払い時2,000円につき1ポイントで、ポイント換算基準が独自のため上表には含めていません。
三井住友カード(一般)は基本還元率0.5%が税金支払いでも据え置きとなる一方、プラチナプリファードは1.0%を維持するものの年会費33,000円(税込)がかかります。Orico Card THE POINTは年会費無料で常時1.0%以上の還元率を税金支払いでも維持しています。年会費がかかる分、プラチナプリファードは自動車税のポイントだけで年会費33,000円の元を取るのは現実的ではありません。他の利用シーンも含めて年会費以上のメリットがあるかを判断しましょう。
楽天カードは税金支払いだと通常の5分の1にあたる0.2%(500円につき1ポイント)まで下がります。dカードも2026年2月1日から公共料金・税金支払いの還元率が0.5%に引き下げられました。PayPayカードも2026年6月2日の改定で公共料金・税金の還元率が0.5%に半減しています。
年会費無料の範囲で確実に1.0%を狙いたいなら、税金払いでも還元率が据え置かれるタイプのカードを選ぶのが近道です。逆に楽天カードなど普段使いで高還元のカードでも、税金支払いに限っては還元率が大きく下がる点は事前に確認しておきましょう。
クレジットカード払いに加えて、電子マネー経由でさらにポイントを上乗せする「二重取り」というテクニックもあります。より還元率を追求したい方はこちらもチェックしてみてください。
クレジットカードで自動車税を支払う方法(3ステップ)
毎年5月頃に届く自動車税の納付書に記載されたQRコードを読み取るか、「地方税お支払サイト」にアクセスします。
納付書に記載の番号を入力して税額を確認し、クレジットカード情報を入力して決済に進みます。
納税証明書がすぐに発行されないため、完了画面のスクリーンショットを一時的な支払い記録として保存しておくと安心です。
クレジットカード以外にd払いでの支払いを検討したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
クレジットカード払いの注意点
納税証明書がすぐに発行されない
クレジットカード払いでは、コンビニ払いのようにその場で納税証明書は発行されません。車検の際に必要になる納税確認は運輸支局への反映まで2週間〜1ヶ月程度かかるため、車検が近い場合は早めに納付するか、証明書がすぐ発行される方法も検討しましょう。
納付期限を過ぎるとクレジットカードで払えなくなる
納付期限を過ぎた納付書は、クレジットカード決済ができなくなります。期限を過ぎてしまった場合は、コンビニや金融機関の窓口など別の方法で納付する必要があります。
反映までに数週間かかる
納税情報がシステムに反映されるまで、一般的に2〜3週間程度が目安です。すぐに納税証明が必要な用事がある場合は、余裕を持って手続きしましょう。
分割払い・リボ払いは別途手数料がかかる
分割払いやリボ払いを選ぶこと自体は可能ですが、システム利用料は一括分がそのままかかり、それとは別にカード会社所定の分割手数料が発生します。ポイント損益だけで見ても一括払いの方が有利です。
法人・社用車の自動車税もクレジットカードで支払える
個人名義の自家用車だけでなく、法人名義の社用車の自動車税もクレジットカードで納付可能です。対応状況は自治体によって異なる場合があるため、法人カードで支払いたい場合は事前に納付書の案内を確認しておきましょう。
現金やコンビニ払いなど、クレジットカード以外の支払い方法も含めて自分の状況に合った方法を比較したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
クレジットカード払いではその場で納税証明書が発行されません。車検などで証明書が必要な場合は、運輸支局への反映まで2週間〜1ヶ月程度かかることがあるため、余裕を持って納付してください。
納付期限を過ぎた納付書はクレジットカード決済ができません。期限後はコンビニ・金融機関の窓口など別の方法で納付する必要があるため、期限内の納付を心がけましょう。
一般的に2〜3週間程度が目安です。車検で使う納税確認まで含めると、2週間〜1ヶ月程度みておくと安心です。
分割払い・リボ払いを選択すること自体は可能ですが、地方税お支払サイトのシステム利用料は一括分がそのままかかり、それとは別にカード会社所定の分割手数料が発生します。ポイント損益で考えると一括払いの方が有利です。
軽自動車税も自動車税と同様にクレジットカード払いに対応しており、通常の自動車税と同じ考え方でポイントが付与されます。軽自動車税の税額やしくみの詳細は関連記事で解説しています。
まとめ
自動車税のクレジットカード払い、ポイントで得するためのチェックポイント
- 手数料は納付額に応じて40円〜(1万円ごとに40円前後)かかる
- 税金支払いは通常のショッピングより還元率が下がるカードが多い(楽天カードは0.2%、dカード・PayPayカードは0.5%など)
- 損益の分かれ目はおおむね還元率0.8%前後。それより高いカードなら基本的に得
- 納税証明書がすぐ発行されない、期限後は使えないなどの注意点も事前に確認しておく
値下がりやセールも見逃したくない方へ
自動車税以外にも、日用品や家電の値下がりタイミングを見逃したくない方は、価格の変動をまとめてチェックできるプライシーアプリもあわせてチェックしてみてください。
プライシーアプリを見てみる