電子マネーiDの「支払い方法」はポストペイ型・プリペイド型・デビット型の3種類です。それぞれ後払い・前払い・即時払いと仕組みが異なり、どれを選ぶかで使い心地が大きく変わります。この記事では3タイプの違いと自分に合う選び方、iPhoneとAndroidの設定手順、店舗での使い方まで一気に解説します。
電子マネーiDとは?かざすだけで支払える非接触決済
NTTドコモが提供する電子マネー(2005年〜)
電子マネーiDは、NTTドコモが提供する非接触型電子マネーです。2005年のサービス開始以来、全国で利用できる決済手段として広く普及してきました。コンビニやスーパー、飲食店など約264万台以上の加盟端末で対応しており、日常のあらゆるお買い物に使えます。
仕組みはFeliCaという近距離無線通信技術をベースにしており、スマホやカードをリーダーにかざすだけで決済が完了します。暗証番号の入力やサインが原則不要のため、レジでのお会計をスピーディーに済ませられるのが大きな特徴です。
「ID決済(Amazon Pay等)」とは別物——よくある混同に注意
注意:「ID決済」と「電子マネーiD」は全くの別物です。
「ID決済」はAmazon Payや楽天ペイのように、ショッピングサイトに登録済みのアカウント情報を使ってオンラインで支払う仕組みです。一方、「電子マネーiD」はNTTドコモが運営する実店舗向けのタッチ決済サービスです。この記事では後者の「電子マネーiD」について解説します。
iDの支払い方法の種類と選び方
iDには支払いのタイミングが異なる3種類の方法があります。どれを選ぶかは「クレジットカードを持っているか」「使いすぎを防ぎたいか」によって変わってきますので、自分の状況に合わせて選んでみてください。
ポストペイ型(後払い)——クレカを紐づけてポイントも獲得
ポストペイ型はクレジットカードをiDに紐付けて使う方法です。購入の都度は即時引き落としされず、翌月のクレジットカードの請求と合算されます。iDの利用分も通常のクレカ利用と同様にポイントが加算されるため、ポイントを貯めながらキャッシュレス決済を使いたい方に最もおすすめの方法です。
支払いは1回払いのみとなっており、リボ払いや分割払いには対応していません。後払いのため使いすぎに注意は必要ですが、手持ち現金がなくても利用できるメリットがあります。
代表的なポストペイ型カードとしては、dカード・三井住友カード・イオンカード・VJAグループのカードなどがあります。
プリペイド型(前払い)——チャージした分だけ使って使いすぎ防止
プリペイド型は事前にお金をチャージ(入金)してから使うタイプです。チャージした残高の範囲内でのみ決済ができるため、使いすぎを自然に防げます。クレジットカードがなくても利用できるのもポイントです。
代表的なサービスには、メルペイ・d払いタッチ・ANA Pay・DeNA Payなどがあります。ただし、プリペイド型には一部利用できない場所があります。
プリペイド型が利用できない主な場所:飲料自販機・ガソリンスタンド・一部のホテル等。これらは決済前に金額が確定しないため、プリペイド型では対応していません。ポストペイ型またはデビット型をご利用ください。
デビット型(即時払い)——口座から即引き落とし、チャージ不要
デビット型は利用と同時に銀行口座から即時引き落としされる方法です。チャージの手間がなく、クレジットカードに抵抗がある方でも使いやすいのが特徴です。口座に残高がある限り使えるため、プリペイドのように残高管理を気にする必要もありません。
代表的なサービスはSMBCデビット(三井住友銀行)・住信SBIネット銀行のデビットカードなどです。
3タイプ比較表+あなたに合う選び方フロー
| タイプ | 支払いのタイミング | チャージ | ポイント | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| ポストペイ型 | 翌月のカード請求 | 不要 | カードポイントが貯まる | クレカ持ち・ポイント重視 |
| プリペイド型 | 事前チャージ分から即時 | 必要 | サービスによる | 使いすぎ防止・クレカなし |
| デビット型 | 利用と同時(即時) | 不要 | 銀行・カードによる | チャージ不要・残高管理◎ |
迷ったときは下記の判断フローを参考にしてみてください。
iDの設定方法——iPhone・Androidそれぞれの手順
iDはスマートフォンで使う場合、Apple Pay(iPhone)またはGoogle Pay(Android)を経由して登録します。Androidではおサイフケータイ対応機種限定ですが「iDアプリ」からの登録も可能です。
iPhoneでの設定(Apple Pay経由)
対応機種はiPhone 7以降、iOS 10.1以降です。
-
1Walletアプリを開く
iPhoneホーム画面のWalletアプリ(標準搭載)を起動します。
-
2「+」をタップしてカードを追加
画面右上の「+」ボタンをタップし、「クレジット/デビット/プリペイドカード」を選択します。
-
3カード情報を読み取る
カードをカメラで撮影するか、カード番号を手入力します。
-
4カード会社の本人確認を完了する
各カード会社の指定する方法(SMS認証・専用アプリ等)で認証を行えば登録完了です。
店舗での支払い方法(iPhone):Face ID搭載モデルはサイドボタンをダブルクリック → 顔認証 → リーダーにかざします。Touch ID搭載モデルはTouch IDに指を当てたままリーダーにかざします。Apple Watch(Series 2以降)はサイドボタンをダブルクリックしてかざすだけです。
Androidでの設定(Google Pay経由)
Android端末でiDをGoogle Pay経由で使うには、おサイフケータイアプリ(9.0.0以上)に対応したAndroid 9.0以上の端末が必要です。
-
1Google ウォレットアプリをインストール
Play StoreからGoogle ウォレットをダウンロードします(既に入っている場合は不要)。
-
2「カードを追加」をタップ
アプリを起動して「カードを追加」を選択し、使いたいカードの種類を選びます。
-
3カード情報を入力・認証する
カード番号などを入力し、各カード会社の本人確認を完了すれば設定完了です。
Google Pay経由でiDを利用できる代表的なカードは、三井住友カード・ライフカード(クレジット)、ANA Pay・DeNA Pay・d払いタッチ(プリペイド)、SMBCデビット・住信SBIネット銀行(デビット)などです。
iDアプリでの設定(Android、おサイフケータイ対応機種)
Google Pay対応カードに含まれない三井住友カード・ライフカード以外のカードを使いたい場合は、iDアプリ(Android専用)から登録できます。
iD公式スタートガイド(Android)でiDアプリをインストールし、使いたいカードを選んで登録手続きを進めてください。おサイフケータイ対応機種であることが条件です。
店舗でのiDの支払い手順
レジでの3ステップ
実際のレジでの使い方はとてもシンプルです。慣れれば数秒で決済が完了します。
-
1「iDで支払います」と伝える
レジスタッフにiDで支払う旨を伝えます。セルフレジの場合は「電子マネー」→「iD」を選択します。
-
2スマホ(またはカード)を読み取り機にかざす
iPhoneはFace ID/Touch IDで認証してからかざします。Androidはロック解除状態でかざすだけでOKです。
-
3完了
端末から音や振動でお知らせがあれば決済完了です。原則、暗証番号の入力やサインは不要です。
iDが使えるお店・場所(264万台以上の加盟端末)
iDは全国約264万台以上の加盟端末で利用できます。コンビニ・スーパーから飲食店・ドラッグストア・家電量販店まで幅広く対応しており、日常生活のほとんどの場面でお使いいただけます。
iDが使える主な店舗・ジャンル:
コンビニ(セブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートなど)、スーパー・百貨店・モール、マクドナルド・吉野家・ドトール・モスバーガーなどのファストフード・カフェ・居酒屋、ドラッグストア・家電量販店、タクシー・空港・交通施設、音楽・書籍・エンタメ施設など。ガソリンスタンドはポストペイ型・デビット型のみ対応です。
iDでポイントを貯めるには?
iD独自ポイントはなし——紐付けカードのポイントが貯まる
iD自体にはポイントプログラムがありません。代わりに、iDに紐付けたクレジットカードやプリペイドカードのポイントが貯まる仕組みです。例えばdカードをiDで使えばdポイント、三井住友カードであればVポイントが貯まります。ポイントの還元率やルールは各カード会社の規定に従います。
ポストペイ型で高還元カードと組み合わせるとお得
3つのタイプの中でポイントの観点から最もお得なのがポストペイ型です。還元率が高いクレジットカードをiDで使えば、通常のカード払いと同じポイントが貯まります。ポイントを重視するなら、普段よく使うクレジットカードをiDのポストペイ型として登録しておくのがおすすめです。
d払いをiDで使いたい方はd払いタッチとして登録することでdポイントを貯めながら使えます。
カード選びの基準:iDに登録するクレジットカードは、ポイント還元率が1%以上のものを選ぶとお得です。クレジットカードの一般的な還元率は0.5%前後のため、1%以上なら「高還元カード」の目安になります。ドコモユーザーにはdカード(dポイント還元)、三井住友カードは対象コンビニやマクドナルドでのポイントアップ特典があり、組み合わせ次第でさらに効率よくポイントを貯められます。
iDのメリット・デメリット
- かざすだけで決済完了、スピーディー
- 暗証番号・サインが原則不要
- 約264万台以上の加盟端末で使える
- ポストペイ型なら手持ち現金ゼロでOK
- 紐付けカードのポイントが貯まる
- スマホを落とした際のセキュリティロック対応
- iD対応のカード・サービスが必要
- プリペイド型は自販機・ガソリンスタンド等で利用不可
- 支払いは1回払いのみ(リボ・分割不可)
- おサイフケータイ非対応Androidでは使えない
- iD対応リーダーがない店舗では使えない
よくある質問(FAQ)
Apple PayやGoogle Payはウォレットアプリの名称(入れ物)で、iDはその中に登録できる決済ブランドの一つです。Apple Payに登録したクレジットカードをiDとして使う、というイメージです。iDはFeliCaベースの日本国内向け非接触決済ブランドで、NTTドコモが運営しています。
全国約264万台以上の加盟端末で利用できます。コンビニ(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど)・スーパー・ドラッグストア・ファストフード・カフェ・家電量販店・タクシーなど幅広いジャンルに対応しています。レジに「iD」マークがあれば使用可能です。
iD自体にポイントはありません。紐付けているクレジットカードやプリペイドカードのポイントが、通常利用と同様に付与されます。たとえばdカードを登録していればdポイント、三井住友カードならVポイントが貯まります。
はい、使えます。プリペイド型(メルペイ・d払いタッチ・ANA Payなど)またはデビット型(SMBCデビット・住信SBIネット銀行など)を利用すればクレジットカード不要でiDを使えます。
はい、iDでの支払いは1回払いのみです。リボ払いや2回払い・分割払いには対応していません。大きな買い物は別の支払い方法を検討するとよいでしょう。
まとめ
iDの支払い方法 ポイント整理
- iDの支払い方法はポストペイ型(後払い)・プリペイド型(前払い)・デビット型(即時払い)の3種類
- クレカ持ちならポストペイ型が最もお得。ポイントも同時に貯まる
- 使いすぎが心配ならプリペイド型、チャージが面倒ならデビット型を選ぼう
- iPhoneはWalletアプリ、AndroidはGoogle ウォレットまたはiDアプリから設定できる
- 店舗では「iDで」と伝えてかざすだけ。全国約264万台以上で使える
- iD独自のポイントはなく、紐付けたカードのポイントが貯まる仕組み
iDはかざすだけで支払いが完了するシンプルさが魅力のキャッシュレス決済です。自分のライフスタイルに合った支払い方法を選んで、日々のお買い物をスマートにしてみてください。プライシーでは各カードの価格推移や還元率なども確認できますので、ぜひ活用してみてください。
