2025年12月17日、札幌・小樽地区のタクシー運賃が改定されました。初乗り料金は670円から600円に値下がりして見えますが、走行距離が短縮されたため実質約10%の値上げです。さらに、約60年ぶりに「冬期割増(2割増)」を9割以上の事業者が導入。2026年3月末まで、日中でも深夜と同様の2割増が適用される可能性があります。この記事では、改定前後の料金比較・距離別シミュレーション・冬期割増の仕組みから節約術まで、プライシー編集部がまとめて解説します。

結論
2025年12月17日から実質約10%値上げ・冬期は+2割
  • 改定日 2025年12月17日(令和7年12月17日)
  • 対象エリア 札幌市・江別市・石狩市(旧厚田村・旧浜益村を除く)・北広島市・小樽市
  • 初乗り 1.28km/670円 → 1.05km/600円(距離短縮で実質値上げ)
  • 加算 241mごと80円 → 272mごと100円
  • 冬期割増 2割増し(2025年12月17日〜2026年3月26日、約60年ぶり導入)

改定前後の料金比較(2025年12月17日〜)

「初乗りが安くなる」ように見えますが、走行距離が短縮された実質値上げです。1.05kmを超えると加算メーターが以前より細かく刻まれるため、中〜長距離の乗車ほど影響が大きくなります。

一般他社の改定前後

改定前(〜2025/12/16)
初乗り670円 / 1.28km
加算80円 / 241mごと
迎車料金200円
冬期割増なし
改定後(2025/12/17〜)
初乗り600円 / 1.05km
加算100円 / 272mごと
迎車料金300円
冬期割増2割増(12月〜3月)
旧A地区・旧B地区が統合されました

以前は旧札幌A地区・旧B地区でそれぞれ異なる運賃が設定されていましたが、今回の改定で「札幌・小樽地区」として一本化されています。旧B地区は2024年12月に先行改定済みのため、今回の主な影響は旧A地区の利用者です。

一般他社 vs 札幌MKタクシー

すべての事業者が同じ運賃というわけではありません。MKタクシーは独自料金体系を維持しており、冬期割増を導入せず長距離割引も継続しています。

項目 一般他社(改定後) 札幌MK(改定後)
初乗り 1.05km / 600円 1.05km / 540円
加算 272mごと / 100円 302mごと / 100円
迎車料金 300円 200円(他社より100円安)
冬期割増 2割増(12月〜3月) なし(MKは非採用)
遠距離割引 7,000円超の分 1割引 5,000円超の分 3割引
深夜・早朝割増 22時〜翌5時 2割増 22時〜翌5時 2割増

※ 上記は2026年5月時点の情報です。最新の料金は各社公式サイトでご確認ください。

距離別・冬期込みの料金シミュレーション

「実際にどのくらい高くなるの?」と気になっている方も多いですよね。改定前の旧A地区の料金と、改定後(通常期・冬期)の目安を距離別に計算しました。

乗車距離 改定前
(旧A地区)
改定後
通常期
差(通常期) 改定後
冬期(2割増)
1.0km 670円 600円 −70円 720円
1.5km 670円 700円 +30円 840円
2.0km 830円 900円 +70円 1,080円
3.0km 1,230円 1,300円 +70円 1,560円
5.0km 1,870円 2,000円 +130円 2,400円
10.0km 3,550円 3,800円 +250円 4,560円

※ 距離制運賃のみの概算。渋滞・信号待ちによる時間加算は含まれません。実際の運賃は道路状況により変動します。一般他社(改定後)の数値を基準にしています。

1.05km以内なら実は値下がり

初乗り距離(1.05km)以内の乗車は旧670円→新600円となり、短距離は値下がりしています。ただし1.05kmを超えた瞬間から加算メーターが旧来より100円単位で積み上がる仕組みなので、1.5km以上になると逆転します。

冬期は「通常期より3割以上高い」ケースも

3kmの冬期は通常期の1,300円→1,560円(+260円)、旧料金の1,230円と比べると+330円(約26%増)になります。冬の通院・帰宅・空港送迎など、ひと月に複数回タクシーを利用する方は家計への影響が大きくなりますので注意してください。

冬期割増(2割増)とは?約60年ぶりの導入

今回の改定でとくに注目されているのが「冬期割増」です。北海道ハイヤー協会の公表資料によると、冬期割増は積雪・凍結路面による走行効率の低下や事故リスク・燃料消費増への対応として、約60年ぶりに導入されました。

適用期間と対象

項目 内容
通常の適用期間 毎年 12月10日〜翌年3月26日
令和7年度の適用期間 2025年12月17日〜2026年3月26日(改定と同時開始)
割増率 2割増(20%増)
導入事業者 約9割以上の事業者(各社による)
MKタクシー 冬期割増なし(MKは非採用)

深夜・早朝割増(22時〜翌5時)との関係

「深夜に乗ったら冬期割増と深夜割増が重なって4割増になるの?」と心配する声も多いですが、両者は重複しません

時間帯 冬期(12月〜3月) 通常期(4月〜11月)
日中(5時〜22時) 2割増(冬期割増) 割増なし
深夜・早朝(22時〜翌5時) 2割増(深夜割増のみ) 2割増(深夜割増)
冬の深夜でも上限は「2割増」

冬期の深夜・早朝は「冬期割増」ではなく「深夜・早朝割増」が適用され、上限は2割増のままです。冬期と深夜の割増が重なって4割増になることはありませんので安心してください。

冬期割増を導入しないMKタクシー

MKタクシーは今回の改定にあわせて新運賃に移行しましたが、冬期割増については導入しないことを明言しています。冬期でも割増なし、遠距離割引(5,000円超分3割引)も継続するため、長距離や冬の利用が多い方はMKタクシーを選ぶのも節約の選択肢になります。

なぜ札幌のタクシーは値上がりしたのか?3つの理由

「なぜ今のタイミングで?」と感じる方も多いと思います。北海道ハイヤー協会が公表した改定理由は大きく3つに整理できます。

理由 1
経営収支・労働条件の改善(ドライバー不足への対応)

全国的にタクシードライバーの不足が深刻化しており、乗務員の賃上げ・待遇改善で採用・定着を図るための原資確保が急務となっています。「ドライバーの給料が上がれば目指す人が増える」という声も多く、業界の持続可能性を守るための改定という側面があります。

理由 2
物価高騰(LPガス等の燃料費上昇)

タクシーの主要燃料であるLPガスの価格高騰が続いています。ガソリンと同様にLPガスも近年高止まりしており、コスト増加分を運賃に転嫁せざるを得ない状況が全国の事業者で続いています。北海道は冬期の走行距離も長くなりがちで、燃料費の影響はとくに大きくなります。

理由 3
キャッシュレス・配車アプリの手数料増加

GOやDiDiなどの配車アプリへの加盟費・手数料、クレジットカード等のキャッシュレス決済コストが事業者の収益を圧迫しています。利便性向上のための設備投資コストを安定運営に必要な費用として運賃に反映させる流れが、全国共通の傾向として続いています。

過去の改定との比較

今回の改定の前には旧A地区で2023年5月31日(改定率14.34%)の改定がありました。約2年半ぶりの再改定となります。構造的な人手不足・物価高が続く中、今後もコスト上昇に応じた再改定が行われる可能性は否定できません。

値上がりしたタクシー代を抑える方法

運賃そのものを値引き交渉するのは道路運送法で禁止されていますが、配車アプリのクーポン・事業者選択・交通機関の振り替えなどの工夫で実質的なコストを抑えることは十分可能です。

1配車アプリのクーポン・初回特典を活用する

GOアプリやUberタクシーなどの配車アプリは、新規登録や紹介クーポンで数百〜数千円分の割引が受けられることがあります。複数のアプリを使い分けて初回特典を活用するのが、最も手軽で効果の大きい節約方法です。

2冬は「冬期割増なし」のMKタクシーを選ぶ

9割以上の事業者が冬期割増を導入している中、MKタクシーは冬期割増を採用していません。初乗りも540円と他社より安く、遠距離割引(5,000円超分3割引)も他社(7,000円超1割引)よりお得です。空港定額タクシーも運行しているので、新千歳空港へのアクセス時にも活用できます。

MKタクシー(改定後)の主なポイント
  • 初乗り1.05km / 540円(他社は600円)
  • 加算302mごと / 100円
  • 迎車200円(他社は300円)
  • 冬期割増なし(他社は2割増)
  • 遠距離5,000円超の分 3割引(他社は7,000円超1割引)
3地下鉄・バスへの振り替えを検討する

冬期の日中でも2割増になった今、3〜5kmの移動であれば地下鉄やバスへの振り替えがコスト差を大きく縮めます。悪天候でも地下鉄は定時運行でき、体力的に徒歩が難しい区間でも有効です。ただし、冬の乗り換えやホームでの待ち時間が増える点は考慮してください。

よくある質問

Q. 冬期割増はいつまで続きますか?

北海道ハイヤー協会の公表によると、冬期割増の通常適用期間は毎年12月10日〜翌年3月26日です。令和7年度(2025〜2026年冬)は運賃改定と同日の2025年12月17日から適用が開始され、2026年3月26日までとなっています。2026〜2027年冬以降は再び12月10日から適用される見込みです。

Q. 初乗り600円は何キロまで乗れますか?

改定後の初乗り600円は1.05km(1,050m)までです。それを超えると272mごとに100円が加算されます。改定前は1.28kmまで670円でしたので、走行できる距離が約230m短くなり、初乗り内の価値は実質下がっています。

Q. 深夜に乗ると冬期割増と二重になりますか?

なりません。冬期(12月〜3月)の深夜・早朝(22時〜翌5時)は「深夜・早朝割増(2割増)」のみが適用され、冬期割増との重複はありません。冬の日中は冬期割増(2割増)、深夜は深夜割増(2割増)とそれぞれ単独で適用されます。4割増しになることはないのでご安心ください。

Q. 冬期割増なしのタクシー会社はありますか?

MKタクシー(札幌MK)は冬期割増を採用していません。初乗りも540円(他社600円)と安く、5,000円超の分3割引の遠距離割引も継続しています。冬の外出や空港へのアクセスで費用を抑えたい方はMKを選ぶと有利です。ただし、冬期割増の導入・非導入は各事業者の判断によりますので、利用前に確認することをおすすめします。

札幌タクシー料金値上げのまとめ

  • 2025年12月17日から「札幌・小樽地区」で運賃改定。旧A地区・B地区が統合され一本化
  • 初乗りは670円→600円に見えるが、走行距離が1.28km→1.05kmに短縮。実質約10%の値上げ
  • 加算も241m/80円→272m/100円に変更。1.5km以上の乗車は旧来より高くなる
  • 9割以上の事業者が約60年ぶりの冬期割増(2割増)を導入。2026年3月26日まで日中も適用
  • 冬の深夜でも割増は最大2割のまま。冬期と深夜の二重割増にはならない
  • MKタクシーは冬期割増なし・初乗り540円・5,000円超3割引で冬季も比較的お得
  • 節約策は配車アプリのクーポン活用・MKタクシーの選択・地下鉄/バスへの振り替えが有効

値上げが続く交通費を少しでも抑えるために、クーポン活用・事業者選び・公共交通との組み合わせをぜひ実践してみてください。日用品や家電でも値上がりが気になる方は、プライシーアプリで価格の動きをチェックするのもおすすめですよ。

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