函館市電(函館市企業局交通部)は、2025年12月1日から運賃を改定しました。消費税増税を除くと1994年以来31年ぶりの値上げで、全区間で大人一律40円の引き上げとなっています。この記事では、値上げの時期・新しい料金・理由・新設された割引定期券まで、すべての情報を一か所にまとめました。

函館市電の料金値上げ、要点まとめ
  • 2025年12月1日から値上げ開始(消費税除く31年ぶり)
  • 大人普通運賃は全区間一律40円値上げ(初乗り210円→250円)
  • 電気代高騰・資材価格上昇・コロナ禍の長期化による経営環境の悪化が理由
  • 1日乗車券も値上げ(大人600円→800円)。高齢者・学生・免許返納者向けの割引定期券が新設

函館市電の料金値上げ、いつからいくらに?

2025年12月1日から値上げ開始

函館市企業局交通部は、令和7年(2025年)3月31日に北海道運輸局長へ運賃改定の認可申請を行い、同年5月19日に認可を受けました。その後、2025年12月1日から新しい運賃に改定されています。

今回の改定は、消費税率の変更に伴う改定を除くと、平成6年(1994年)以来となる31年ぶりの値上げです。「久しぶりの値上げなのに大きく上がった」と感じた方も多いのではないでしょうか。

全区間で大人一律40円の値上げ

普通運賃(大人)は全距離区分で一律40円値上げとなりました。改定率は15〜19%です。

改定率(大人・平均)
約17.7%
全区間平均
初乗り値上げ幅
+40円
210円→250円
前回の値上げ
1994年
消費税除く31年ぶり

改定後の函館市電 普通運賃一覧(大人・子ども)

普通運賃の新旧比較表

函館市電は距離帯による対キロ区間制を採用しています。改定前後の料金は以下のとおりです。

区間 改定前(大人) 改定後(大人) 変化
初乗り(2kmまで) 210円 250円 +40円
4kmまで 230円 270円 +40円
7kmまで 250円 290円 +40円
7km超 260円 300円 +40円

📌 観光で函館を訪れる方へ

市内観光に市電を使うなら、どの区間も一律300円以内(最高)で乗れます。函館駅前〜湯の川間(全線)を乗っても300円です。複数回乗るなら1日乗車券がお得かどうかも確認しておきましょう(後述)。

子ども運賃の新旧比較

子ども運賃(小人)は各区分20円の値上げです。

区間 改定前(子ども) 改定後(子ども) 変化
2kmまで 110円 130円 +20円
4kmまで 120円 140円 +20円
7kmまで 130円 150円 +20円
7km超 130円 150円 +20円

定期券・1日乗車券の改定後料金と購入方法

普通定期券(大人・1カ月)の新旧比較

通勤・通学で定期券を使っている方は、毎月の負担が大きく増えます。1カ月あたりの改定額は1,690〜1,830円の値上げです。

区間 改定前(1カ月) 改定後(1カ月) 変化
2kmまで 8,810円 10,500円 +1,690円
4kmまで 9,680円 11,340円 +1,660円
7kmまで 10,320円 12,180円 +1,860円
7km超 10,770円 12,600円 +1,830円

3カ月・6カ月定期券も同様に値上げされています。詳細は函館市公式の乗車料金ページでご確認ください。

⚠️ 高齢者・学生の方は割引定期券を先に確認

今回の値上げと同時に、高齢者・学生・免許返納者向けの新しい割引定期券が3種類新設されました。次の章で詳しく解説しますので、まずそちらをご確認ください。

1日乗車券・24時間乗車券の改定

観光客によく利用される1日乗車券も値上げになっています。

乗車券の種類 改定前 改定後 変化
市電1日乗車券(大人) 600円 800円 +200円
市電1日乗車券(子ども) 300円 400円 +100円
市電・函館バス共通1日乗車券(大人) 1,400円 1,600円 +200円
市電・函館バス共通1日乗車券(子ども) 700円 800円 +100円
市電24時間乗車券(大人) 900円 1,130円 +230円
市電24時間乗車券(子ども) 450円 570円 +120円

💡 1日乗車券はお得?

大人1日乗車券(800円)を使うなら、同じ区間を普通運賃で3回以上乗る場合にお得になります(最高区間300円×3回=900円)。1日に複数の観光スポットを回る場合には引き続き活用する価値があります。

1日乗車券の購入場所・購入方法

市電専用1日乗車券は、市電車内でも購入できます。停車中に乗務員までお申し付けください。観光でいきなり乗ってしまっても安心です。そのほか、JR函館駅内の函館市観光案内所、函館バス函館駅前案内所、丸井今井函館店5階商品券売場などでも販売しています。

⚠️ 市電・函館バス共通1日乗車券はスマホ型のみ

2023年4月1日より、市電・函館バス共通1日乗車券・2日乗車券は紙の販売を終了し、スマートフォン型乗車券のみとなっています。窓口で紙のチケットは購入できませんのでご注意ください。市電専用1日乗車券(800円)は引き続き紙のチケットで購入可能です。

函館市電が値上げした理由

電気代高騰・資材費上昇の影響

函館市が認可申請時に示した理由によれば、近年の電気料金や資材価格等の高騰が経営を直撃しています。函館市電は電力を動力源としているため、電気代の上昇は直接的なコスト増につながります。

コロナ禍の乗客数減少による経営悪化

新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、観光客を含む乗客数が大きく落ち込みました。これが「想定を超える経営環境の悪化」として、早期の運賃見直しを後押しする要因になっています。

消費税を除くと1994年以来31年ぶりの改定

函館市電は経費縮減や電車広告料の見直しなど増収対策を続けてきましたが、それでも2023年度の実績は収入14億1,600万円・支出15億500万円で8,900万円の赤字でした。さらに、現行運賃のまま推移すると今後3年の合計赤字は8億6,000万円に達する見込みと試算されていました。

北海道運輸局の認可資料によれば、今回の運賃改定により赤字は3億9,900万円に縮小する見込みです。経営の持続可能性を確保するための、やむを得ない値上げといえるでしょう。

📊 函館市電の経営状況(2023年度実績)

収入:14億1,600万円 / 支出:15億500万円 / 赤字:約8,900万円

現行運賃のまま継続した場合の3年間合計赤字見込み:約8億6,000万円

運賃改定後の3年間合計赤字見込み:約3億9,900万円

市電・バス業界全体でも値上げが相次ぐ

函館市電に限らず、全国の路面電車・バス事業者で値上げが相次いでいます。電気代や人件費などのコスト上昇が共通の背景にあります。

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値上げと同時に新設!高齢者・学生・免許返納者向け割引定期券

今回の値上げと同時に、市電を継続的に利用してほしい利用者層を対象に、3種類の割引全線定期券が新たに導入されました。いずれも全線均一料金で、区間を気にせず乗り降りできるのが特徴です。

⚠️ 新設定期券は全線均一

以下の3種の割引定期券は、すべて全線乗り放題タイプです。区間を選ぶ必要がなく、1カ月6,000円〜で全区間乗り放題になります。通常の区間定期との比較がポイントになります。

🎓 学生等割引市電全線定期 新設
対象:学校または保育所に通う方
1カ月
7,640円
3カ月
21,770円
6カ月
41,260円
👴 高齢者市電全線定期 新設
対象:70歳以上の方
1カ月
6,000円
3カ月
18,000円
6カ月
36,000円
🚗 免許返納者市電全線定期 新設
対象:免許を返納した70歳以上の方(運転経歴証明書の交付を受けた日から6カ月以内に購入できます)
1カ月
3,000円
3カ月
9,000円
6カ月
18,000円

特に免許返納者定期は1カ月3,000円と非常に割安です。免許を返納してまもない70歳以上の方は、市電への移行手段として積極的に活用できるでしょう。ただし購入できるのは運転経歴証明書の交付を受けた日から6カ月以内という条件がありますので、返納後は早めに手続きを検討してください。

よくある質問(FAQ)

函館市電の値上げはいつから始まりましたか?

2025年(令和7年)12月1日から新しい運賃が適用されています。消費税率の変更を除くと1994年(平成6年)以来、31年ぶりの値上げとなります。

値上げ後の初乗り料金はいくらですか?

大人210円から250円(+40円)に値上げされました。子どもは110円から130円(+20円)です。最高区間(7km超)は大人300円、子ども150円となっています。

1日乗車券の値段はいくらになりましたか?

市電1日乗車券(大人)は600円から800円(+200円)になりました。市電・函館バス共通1日乗車券(大人)は1,400円から1,600円(+200円)、24時間乗車券(大人)は900円から1,130円(+230円)です。

なぜ函館市電は値上げしたのですか?

主な理由は電気代・資材価格の高騰と、新型コロナウイルスの影響長期化による経営環境の悪化です。現行運賃のままでは今後3年間で約8億6,000万円の累積赤字が見込まれ、将来にわたる安定運行のために値上げが必要と判断されました。

高齢者向けの割引はありますか?

はい。値上げと同時に、70歳以上を対象とした「高齢者市電全線定期」が新設されました(1カ月6,000円)。また、免許を返納した70歳以上の方を対象とした「免許返納者市電全線定期」(1カ月3,000円)もあります。後者は運転経歴証明書の交付から6カ月以内に購入する必要があります。

まとめ:函館市電の料金値上げ

  • 2025年12月1日から値上げ実施。消費税除く31年ぶりの改定
  • 大人普通運賃は全区間一律40円値上げ(初乗り250円、最高300円)
  • 1日乗車券(大人)は600円→800円に値上げ
  • 電気代高騰・コロナ禍の長期化が値上げの主な理由。2023年度は8,900万円の赤字
  • 高齢者・学生・免許返納者向けの新設割引定期3種が使えるか要チェック

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