佐川急便は2023年4月から2024年4月にかけて2年連続で宅配便運賃を値上げしました。さらに2026年には梱包資材の価格改定やセーフティサービスの有料化など、追加の料金改定が続いています。この記事では、いつから・いくら値上がったか・なぜ値上げするのかを時系列でまとめて解説します。EC事業者の方も個人の方も、最新情報をここで一気に確認してみてください。

結論
佐川急便は2023年・2024年に2回値上げ済み。2026年も追加改定が続いています

2023年4月(第1回)と2024年4月(第2回)の2年連続で値上げを実施。飛脚宅配便は2024年改定で平均7%程度値上がりました。2026年は梱包資材(4月)とセーフティサービス有料化(10月)の2つの追加改定が予定されています。

佐川急便の値上げ一覧|2023〜2026年の改定をまとめて解説

「佐川急便がいつ値上げしたのか、全部まとめて知りたい」という方のために、2023年から2026年にかけての価格改定をすべて一覧にまとめました。

実施時期 対象サービス 改定内容 ステータス
2023年4月1日 飛脚宅配便・飛脚特定信書便・飛脚ラージサイズ宅配便 運賃値上げ(第1回改定・最大10%程度) 実施済み
2024年4月1日 飛脚宅配便・飛脚特定信書便・飛脚クール便付加料金(140サイズのみ)・飛脚国際宅配便 飛脚宅配便 平均+7%、飛脚特定信書便 平均+5%、クール便付加料金(140サイズ)+220円、飛脚国際宅配便 平均+6% 実施済み
2026年4月1日 マテリアル販売商品30品目(エクスプレスバッグ・BOX類など) 梱包資材の価格改定(品目ごとに異なる) 実施済み
2026年10月1日〜 セーフティサービス(貴重品・高額品の厳重管理配送) 荷物1個につき220円(税込)の手数料を新設 2026年10月〜

ポイント:2023年・2024年の2年連続値上げは宅配便の基本運賃が対象です。2026年の改定は梱包資材と特定サービスの付加料金が対象で、宅配便の基本運賃はこれとは別です。

2023年4月の値上げ(第1回改定)

佐川急便は2023年1月27日に発表し、同年4月1日より飛脚宅配便・飛脚特定信書便・飛脚ラージサイズ宅配便の運賃を改定しました。これがいわゆる「第1回目の値上げ」です。改定幅は最大10%程度LNEWS)。物流コストの上昇や従業員・パートナー企業の処遇改善を目的としており、業界全体で宅配料金の見直しが始まったタイミングと重なります。

2024年4月の値上げ(第2回改定・2年連続)

2024年4月1日の第2回改定では、飛脚宅配便が平均7%程度値上がりしました。1年間に2度の値上げは異例で、佐川急便も「危機感を持った判断」と社内コメントを残しています。このとき関東から関西へ60サイズを送る場合の料金は970円から1,040円へ変わりました(Impress Watch)。

改定率の内訳は次のとおりです。

対象サービス 改定率 備考
飛脚宅配便(飛脚クール便含む) 平均7%程度 個人・法人ともに適用
飛脚特定信書便 平均5%程度
飛脚クール便付加料金 +220円 140サイズ(30kg以内)のみ対象
飛脚国際宅配便 平均6%程度 燃料サーチャージ等は別途

2026年の追加改定(マテリアル販売商品・セーフティサービス)

2026年は宅配便の基本運賃以外の料金改定が相次いでいます。まず2026年4月1日から、エクスプレスバッグや段ボールBOXなどの梱包資材(マテリアル販売商品)30品目が値上がりしました。EC・通販事業者が仕入れている包装資材のコストにも直接影響します。

さらに2026年10月1日注文分からは、これまで無料だったセーフティサービス(高額品・貴重品の厳重管理・手渡し配送)に1個220円(税込)の手数料がかかるようになります。高価格帯の商品を扱っているEC事業者の方は、特に注意が必要ですね。

値上げ後の料金はいくら?サービス別・サイズ別一覧(2024年4月改定版)

2024年4月改定後の飛脚宅配便の料金例をご紹介します。料金は発着地の地域によって異なるため、ここでは代表例として公開されている数値を記載します。正確な料金は佐川急便の公式サイトでご確認ください。

飛脚宅配便の料金(関東→関西・代表例)

サイズ 改定前(参考) 改定後(2024年4月〜)
60サイズ(2kg以内) 970円 1,040円
100サイズ(10kg以内) 1,630円
140サイズ(20kg以内) 2,310円

※ 60サイズの改定前額はImpress Watch(2023年10月27日付)より。100・140サイズの改定前額は裏取り確認中のため「―」としています。複数記事で確認できた改定後額のみ掲載。

飛脚クール便付加料金・飛脚特定信書便・飛脚国際宅配便

サービス 改定内容 備考
飛脚クール便付加料金 140サイズ(30kg以内):+220円 60・80・100・120サイズは対象外
飛脚特定信書便 平均5%程度の値上げ 信書・文書類専用サービス
飛脚国際宅配便 平均6%程度の値上げ 燃料サーチャージ・追加料金は別途
セーフティサービス(付加手数料) 1個220円(税込)※2026年10月〜 貴重品・高額品の手渡し管理配送

ご注意:料金は発着地・荷物の重量・利用条件によって変わります。実際にご利用の際は佐川急便公式サイトの料金計算ツールをご確認ください。

なぜ佐川急便は値上げするのか?主な理由・背景を解説

「なぜ毎年のように値上げが続くの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。佐川急便が公表しているコメントや報道をもとに、主な理由を整理しました。

1
エネルギー・車両コストの高騰
燃料費や施設の維持費、車両費が年々上昇。コスト増をサービス料金に転嫁せざるを得ない状況です。
2
労働コストの上昇・処遇改善
ドライバー不足の深刻化に対応するため、従業員・パートナー企業の賃金・待遇を改善する必要があります。
3
物流2024年問題への対応
2024年4月から時間外労働の上限規制(960時間)が適用され、ドライバーの拘束時間が短縮。輸送力の維持に追加コストが必要です。
4
設備投資・DX推進
省人化・業務効率化のための施設建設(東京中継センター等)やデジタル化への投資が必要です。
5
2030年に向けた輸送力確保
2030年には輸送力不足が深刻化する見通し。持続可能な物流インフラを維持するための先行投資です。

物流2024年問題と労働環境改善

2024年4月以降、トラックドライバーへの時間外労働上限規制(年960時間)が適用されました。これにより、1人のドライバーが運べる荷物量が実質的に減少しています。同じ量の荷物を届けるためには、より多くのドライバーや車両が必要になり、コストが増大します。

佐川急便の本村正秀社長は「人件費などが先行して上昇する中で、値上げをせずに下げていくとなったら会社は持たない」とコメントしており、経営上の必然性として値上げを説明しています。

2030年に向けた設備投資・DX推進

SGホールディングスグループは「宅配便インフラの強靭化」「先端技術の活用による業務効率化」を中期課題として掲げています。具体的には、スワップボディ車や高速フェリーへのモーダルシフト、大型中継センターの建設(2026年2月稼働の東京中継センターなど)が進んでいます。こうした先行投資のコストも、料金改定の背景の一つです。

EC事業者・個人への影響と具体的な対策

値上げが続く中で、EC・通販事業者や個人の荷物の送り方はどう変わればよいのでしょうか。それぞれの立場から考えてみましょう。

EC・通販事業者が取れる対策

優先度の高い対策
  • 送料の消費者転嫁(送料無料ラインの見直し)
  • 軽量・小型化による梱包コストの削減
  • 複数配送業者の比較・使い分け
  • 置き配・まとめ配送の活用で再配達コストを削減
中長期で検討したい対策
  • 物流代行(3PL)の活用でスケールメリットを活かす
  • 発送個数に応じた契約運賃の交渉
  • セーフティサービス利用品目の見直し(2026年10月〜)
  • 配送コストを吸収できる商品価格設定の見直し

特に注目したいのが梱包資材コストの見直しです。2026年4月から佐川急便のエクスプレスバッグやBOX類も値上がりしているため、自社調達の梱包材と比較してどちらがコスト的に有利か見直す機会にもなります。

個人で送料を少しでも抑えるコツ

  • サイズを小さくする:荷物を小さなサイズに収めると料金が大きく変わります。60サイズに収まるか確認しましょう。
  • 持込割引の確認:営業所への持込みで割引が適用されるケースがあります。
  • フリマ・ネットショッピング専用サービスを活用:フリマアプリ連携の匿名配送サービスは通常料金より割安なことがあります。
  • 複数の配送業者を比較:荷物の大きさ・重さ・届け先によって最安の業者は変わります。

ヒント:プライシーアプリでは商品の価格変動を追跡できます。送料コストを考慮したうえで「本当に今買い時か」を確認するのにも役立ちますよ。

2026年以降の値上げ見通し|まだ続く?今後のポイント

2026年内に予定されている追加改定としては、2026年10月1日からのセーフティサービス有料化(1個220円)があります。それ以降の宅配便基本運賃の改定については、2026年5月時点では佐川急便から公式なアナウンスはありません。

ただし、物流業界全体を見ると、ドライバー不足・燃料費高騰・賃上げ圧力といった構造的なコスト上昇要因は引き続き続いています。ヤマト運輸・日本郵便なども継続的に料金の見直しを行っており、業界全体として「送料の継続的な上昇トレンド」が当面続くと見られています。

EC事業者にとっても個人にとっても、今後も値上げを前提として配送コストを設計していく視点が大切です。新たな改定発表があり次第、この記事も随時更新していきます。

📦 この記事のまとめ

  • 佐川急便は2023年4月と2024年4月の2回、宅配便運賃を値上げ。飛脚宅配便は2024年4月改定で平均7%程度の値上がり
  • 値上げの主な理由はエネルギーコスト高騰・労働コスト上昇・物流2024年問題への対応・設備投資
  • 2026年4月にはマテリアル販売商品(梱包資材30品目)が値上がり済み
  • 2026年10月1日からセーフティサービスが有料化(1個220円)。高額品・貴重品を送るEC事業者は要チェック
  • 今後も業界全体の構造的なコスト上昇が続く見込みのため、送料コストは継続的に見直しを

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よくある質問

1回目は2023年4月1日(最大10%程度の値上げ)、2回目は2024年4月1日(飛脚宅配便平均7%等)です。2年連続の値上げとなっており、2026年には梱包資材(4月)とセーフティサービス有料化(10月)の追加改定も行われています。

2024年4月改定後、関東から関西へ60サイズを送る場合は1,040円です(改定前970円)。100サイズは1,630円、140サイズは2,310円が目安です(地域によって異なります)。正確な料金は佐川急便公式サイトの料金計算ツールをご確認ください。

主な理由は①エネルギー・車両コストの高騰、②ドライバーの労働環境改善(賃上げ)、③物流2024年問題への対応(時間外労働上限規制)、④DX・設備投資、⑤2030年の輸送力不足への備えの5つです。業界全体で構造的なコスト上昇が続いており、佐川急便だけでなくヤマト運輸・日本郵便も同様の値上げを実施しています。

荷物のサイズや発着地によって異なります。一般的に基本運賃だけで比較すると、60〜100サイズの近距離ではゆうパックが最安値のケースが多く、佐川急便とヤマト運輸は近い料金帯です。ただし持込割引・クレジットカード払い・契約内容によっても差が出るため、具体的な条件で比較するのがおすすめです。

記事の内容は執筆時点の情報を基にしています。掲載している価格・日程・仕様等は変更になる場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。